芥川賞と直木賞の違い 芥川賞受賞作と直木賞受賞作の面白いオススメ作品

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芥川賞と直木賞の違いを知っていますか?

芥川賞と直木賞。

文学に興味がない人でも、この二つの賞の名前は聞いた事があると思います。

近年はお笑い芸人の又吉さんが芥川賞を受賞した事で、俄然注目が集まってきました。

そんな有名な二つの賞ですが、その違いを簡単に言うと、純文学か大衆文学かの違いです。

芥川賞が純文学。直木賞が大衆文学。

端的に言うとこんな感じです。

純文学は、表現を重視します。いわゆる芸術です。

面白さやストーリー性を重視するのではなく、いかに”素晴らしい”かを重視します。

ですので、純文学である芥川賞受賞作品の方が、直木賞受賞作品に比べて多少とっつきづらいです。

味わいがあるけど、すらすらとは読めない。そんなイメージです。

一方直木賞は大衆文学の賞です。

こちらは、”面白さ”を重視しています。

もちろん、言葉遣いや表現も重要ですが、ストーリ性やキャラクター性をより重視しています。

あまり小説を読んだことがない人にとっては、純文学よりも読みやすいです。

面白くて、すらすら読める。先の展開が気になる。そんなイメージです。

まとめると、芥川賞は純文学。表現重視、深み重視、芸術的。

直木賞は大衆文学。ストーリー重視、読みやすい。

(もちろんそうじゃない作品もありますが。)

しかし、近年はその境目が近くなってきているように感じます。

芥川賞受賞作でも、大衆文学っぽかったり、逆に直木賞でも純文学っぽかったりします。

が、基本的に芥川賞と直木賞の違いは上記で述べた通りです。

ここからは、芥川賞受賞作と直木賞受賞作の作品の中からそれぞれ2つずつオススメの作品を紹介します。

どの作品も有名で、面白い作品ばかりなので是非見てみてください。

芥川賞受賞作 羽田圭介『スクラップアンドビルド』

2015年上半期の芥川賞受賞作品です。

お笑い芸人の又吉さんの『火花』と同時に芥川賞を受賞しました。

芥川賞の作品の中でも読みやすい作品の一つです。

著者の羽田圭介さんは、ちょくちょくテレビにも出演しているので知っている人もいるかもしれません。

歯に衣着せぬ発言が特徴的ですが、『スクラップアンドビルド』では、その言葉の表現が非常に素晴らしいです。

決して難しい言葉を使うわけでもないのに、独特の文体で読者を魅了します。

話の内容は、「早う死にたか」とよくぼやく祖父と、その孫の物語です。

孫は早く死にたいという祖父の願いを叶えようと……という感じで話が進んでいきます。

ストーリーも続きが気になりますし、文体も素晴らしく、初めて芥川賞受賞作を読むという人にもオススメできる一作です。

芥川賞受賞作 村田沙耶香 『コンビニ人間』

これは2016年上半期の芥川賞受賞作です。

読んだことがある人が比較的多い作品だと思います。

芥川賞の作品の中では、そんなに表現が素晴らしい、というわけではありませんが、読みやすい作品です。

内容は、コンビニでバイトをするある女性のお話です。

かなり変わった性格の主人公なので、その描写を見ているだけでも面白いと思います。

長さ的にもそんなに長くはないので、読みやすい芥川賞受賞作の一つと言えます。

直木賞受賞作 西加奈子『サラバ!』

文句なしに面白いです。

それでいて勇気をもらえる作品です。

私が西加奈子さんにハマるきっかけになった作品でもあります。

上下巻あり、文量は長いですが、読んで絶対に後悔はしません。

内容はネタバレになるので言いませんが、読み終わった後、「自分もこれから頑張ろう」って本気で思えます。

2014年上半期の直木賞受賞作『サラバ!』、ぜひ読んでみてください。

直木賞受賞作 朝井リョウ『何者』

こちらは2012年下半期の直木賞受賞作です。

当時著者の朝井リョウさんが23歳という若さもあり、注目を集めました。

文章の表現自体は、そこまで突出したものはないですが、就活を題材にしたストーリーや感情の考察は素晴らしいです。

最後の逆転劇にはハッとさせられます。

就活を間近に控えている人にはあまりオススメできないかもしれませんが、それ以外の人には是非読んでもらいたい作品です。

終わりに

今回は芥川賞と直木賞の違い、そしてそれぞれの賞のオススメの作品を2つずつ紹介しました。

別の機会に、芥川賞と直木賞のオススメの作品をそれぞれ5作ずつ紹介しているので、そちらも見てみてください。

また、直木賞受賞作家の西加奈子さんの作品の中で、『サラバ!』以外のオススメの作品も紹介しているので、もし興味のある人がいたら見てみてください。

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