デザイナーという職業は、現代の世の中にある様々な職業の中でも人気のある職業の1つです。
デザイナーという肩書きになんとなく憧れを持つ人も多くいるでしょう。
そんなデザイナーという職業ですが、独学でなるのなんて不可能だと思っている人がいますがそれは誤解です。
デザイナーという職業は、独学でなることも可能です。
もちろん、デザイナーをしている人の中には、デザイン系の専門学校や美大などの出身者が多いのは事実です。
ですが、そのような教育を受けずに自分で独学をしてデザイナーになる人も一定数います。
もしあなたが「デザイナーになりたいな、でも私には無理かな」と考えているなら、その考えは改めたほうがいいです。
お金をかけずとも、独学でデザイナーになることは可能です。
もしあなたがまだ学生であればなおさら簡単ですが、たとえあなたがすでに他の職種で働き始めていたとしても、デザイナーになるチャンスは全然あります。
ただ、そうはいっても、なかなか独学でデザイナーになる方法や手段などの情報は世の中に出回っていません。
あったとしても、結局はデザインの専門学校の宣伝だったり、よく分からない教材などの宣伝だったりします。
せっかく独学でもデザイナーになれるのに、そのような変な情報ばかりが世に出回って、多くの人の可能性を潰しているのが現状です。
それは流石にデザイン業界としてもよくないと思ったので、今回は独学でデザイナーになるための独学方法、手段などを詳しく説明してみようと思います!
分かりにくい部分やもっと知りたい部分などがあればコメント頂ければお答えします。
もしかしたら読みにくい文章になってしまうかもしれませんが、その点はお許しください。
デザイナーになるための勉強するべきこと
まず最初に、独学でデザイナーになるために勉強するべきことを挙げていきたいと思います。
デザイナーには様々な種類があり、Webデザイナー、グラフィックデザイナーなど千差万別ですが、どの種類のデザイナーを目指すにしても共通して身につけておかないことがあります。
どのようなデザイナーを目指すにしても、必ず身につけておかないといけないことは大きく分けて3つあります。
まず1つ目が「レイアウト」についてです。
レイアウトとは、分かりやすく言うと、見る人が見やすいようにデザインを整えたり、パーツの配置を「整列」することです。
レイアウトは全てのデザインの基礎となります。
わざとバランスを崩したりするデザインもありますが、それらもちゃんと基礎が身についているからできることです。
もしあなたがデザイナーになりたいのであれば、まずはレイアウトをしっかりと学ぶ必要があります。
チラシに文字のタイトルを載せるとして、それをどう配置するのか。他の要素との距離感をどうするのか。
すごく基本的なことですが、これができるかどうかで全く別物になります。
デザイナーになるためにはまず最初にレイアウトから取り組みましょう。
具体的にどのように勉強するかですが、「デザイン入門教室」という本がおすすめです。
この本に関して言えば、この後に説明するデザイナーになるために必要な他の要素のことも一冊で学べます。
そういう意味でもおすすめです。
もしレイアウトだけに絞った本を探しているのであれば「けっきょく、よはく。余白を活かしたデザインレイアウトの本」という本も非常におすすめです。
理想を言えば、まずはデザイン入門教室のレイアウト部分を読み、その後に「けっきょく、よはく」の方を読むのが最も効果的です。
とは言え、色々手を出して無理をしても意味がないので、まずはどちらか一冊だけでも大丈夫だと思います。
デザイナーになるために独学で学ぶべきことの2つ目は「色」についてです。
レイアウト同様、「色」というのはどのような種類のデザイナーであっても必要な知識です。
配色の良し悪しで、そのデザインの良し悪しが決まると言っても過言ではないですし、配色によってそのデザインの「らしさ」を表現することも可能です。
レイアウトよりも、より個性が出やすいのが「配色」なのですが、ここをただの「個人のセンス」だと決めつけて何も勉強しないのは間違っています。
独特な「色」のセンスがある人もいますが、それらもまずは基礎がありきです。
この色とこの色を組み合わせたらどうなるのか、を知っているので、そうではない色をわざとアクセントでつけることができるようになります。
配色は理論としてもかなり確立している分野でもあるので、独学であってもかなり勉強しやすい分野です。
また、レイアウトもそうですが、配色のことを身につければ、他の人のデザインを見る際にも「デザイナーとしての視点」で見ることができるようになります。
そのデザインの良し悪しを判断することができる知識ともなります。
「デザイナーはいいものが作り出せればいいんじゃない?」「他の人の作品の良し悪しなんて判断できる必要ないんじゃない?」と思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。
他の人のデザインを分析できれば、それを自分のデザインに取り込むこともできます。
すなわち他の人のデザインから学ぶことができるようになります。
また、自分のデザインしたものを、客観的に見る際に役に立ちます。
デザイナーは、自分でデザインした後に必ず自分の目で何度もチェックを行います。
この時に、レイアウトや配色の理論がちゃんと身についていれば、チェックの際にも違和感を感じることができ、すぐに修正が行えます。
そういう意味でも、配色の理論について学んでおくことは、デザイナーになるためには必須な知識と言えます。
配色についてどのように独学で学ぶかですが、「7日間でマスターする配色基礎講座」という本を実際に読むのがおすすめです。
配色に関して言えば、この一冊をちゃんとやればそれだけで十分です。
この本は美大や専門学校でも使われることがあります。
独学であっても、かなり分かりやすく説明されているので問題ありません。
独学でデザイナーになるために学ぶべき3つめは「文字」です。
これは、「レイアウト」や「配色」に比べるとそこまで重要ではありませんが、早めに学んでおいて損をすることはありません。
世の中には様々なフォント・書体があります。
フォントが異なるだけで、その雰囲気は全く異なります。
ただ、「タイポグラフィ(文字)」は、「配色」や「レイアウト」に比べて若干勉強しづらい分野です。
かなり感覚に寄る部分が大きい分野とも言えます。
とは言え、基礎はもちろん身につけるべきです。
これを独学で身につけるには、「タイポグラフィの基本ルール」という本が最も分かりやすいのでおすすめです。
配色やレイアウトの本は多く出版されており、色々選択肢がありますが、タイポグラフィに関する本はそれらの分野に比べると少なく、現状胸を張っておすすめできるのがこの本ぐらいと言っても過言ではありません。
デザイナーとして活躍していくためにはこの分野は必須です。
が、とにかくまずデザイナーになりたい、早く転職がしたい、というのであれば後回しにしてもいいのではないかな、、と個人的には思っています。
時間があるのであればもちろん勉強して身につけておくべきだとは思いますが。
以上の「レイアウト」「配色」「タイポグラフィ」の3つがデザイナーになる上で学んでおくべき事柄です。
これらはデザインの基礎をなす部分です。
早めに身につけておくべきことですし、また一度身につければ一生使うことができます。
これらを身につけてしまえば、実際にデザイナーとして働くための基礎は身につけたと言ってもいいと思います。
逆に言えば、これら(特にレイアウトと配色)を身につけていないのであれば、デザイナーになることは難しいですし、たとえ運よくなれたとしても活躍することは難しいです。
(きつい言い方になってしまってすみません。。)
それぐらい大事なので、もしあなたがデザイナーになりたければまずはこれらのことを身につけましょう。
デザイナーになるためにはPhotoshopの使い方やIllustratorの使い方をまず身につけなければ、と思うひとがいますが、それはデザインの基礎ありきです。
まずはデザインの基礎をしっかりと身につけましょう。
デザインの基礎が身についたらやるべきこと
デザインの基礎を身につけたら、続いてやるべきことがあります。
それは自分で何かデザインをしてみることです。
「デザインを独学しました。雇ってください」と言っても、何か見せられるものがないと相手にされません。
デザイナーとして働くためには、何か見せられるものを作る必要があります。
では、何か見せられるものを作るにはどうしたら良いのでしょう。
あなたの作品(ポートフォリオ)を作るためには大きく分けて2ステップを踏む必要があります。
まず1つ目は、形にするためのツールの使い方を学ぶことです。
有名なデザインツールといえばPhotoshopやIllustratorです。
デザイナーであれば必須のツールです。
WebデザイナーだとSketchというツールも最近流行ってきています。
どのツールを選ぶかは最初の段階であればどれでも問題ありません。
1つが使いこなせれば、他のツールを使おうとした時にも比較的簡単に移行できます。
ただ、一応目安としては、グラフィックデザイナーであればIllustratorを使うことが多く、WebデザイナーであればPhotoshopを使うことが多いです。
ですが、自分のポートフォリオを作る段階では、特にこだわる必要はありません。
どのようにそれらのツールの使い方を学ぶか、ですが、まず基礎的な本を1冊ほどやってみて、そのあとは実際に作品を作りながら都度検索して勉強するというのが最も効率的です。
PhotoshopやIllustratorの本は世の中に多くありますが、できるだけ最新のものを選んだほうがいいです。
「Photoshopしっかり入門」や「Illustratorしっかり入門」あたりの本がおすすめです。
その一冊をまずは読みながら、実際にPhotoshopやIllustratorに触ってみましょう。
最初はかなり苦労するかと思いますが、徐々になれるのでここは焦らずに取り組みましょう。
ツールの使い方をなんとなく学んだら次のステップに進みます。
先ほども少し触れましたが、次にやるのは実際にオリジナルなデザインをしてみることです。
題材はなんでもいいですが、まずは自分の名刺をデザインしてみるのをおすすめします。
この際に、Illustratorの使い方で分からない点が出てくるかと思いますが、その都度ググって検索しましょう。
この「検索してどうにかやる」というのは今後も必要となってきます。
全てを人に聞いたり本に頼るのには限界があります。
今であれば大体のことがググれば出てきます。
分からないことがあればどんどん調べていきましょう。
また、名刺を作る際に、1パターンだけでなく何パターンも作るのをおすすめします。
落ち着いた感じの名刺、ちょっと奇抜な名刺、高級そうな名刺、などです。
これを行うことで、「レイアウト」「配色」「文字」といったデザインの基礎が身についたかどうかの確認にもなりますし、色々なパターンを作ってそれぞれを説明できるようになっておけば、デザイナーとしての職を探す際にも効果的です。
名刺のデザインだけでなく、架空のお店のチラシを作ってみるというのもおすすめです。
「ケーキ屋さんのオープンのチラシ」「建築会社の求人チラシ」など、自分で適当にテーマを決めて作ってみましょう。
これも名刺と同様、余裕があれば色々なパターンのものを作るべきです。
これらを作れば、それがあなたのポートフォリオになります。
そして、ポートフォリオがあれば、デザイナーの求人に申し込むことができます。
グラフィックデザイナーを目指すのであれば、ここまでやればかなりの確率でデザイナーになることができます!
またWebデザイナーを目指す場合は、これらに加えてWebのバナー(サイト上にある広告バナー)のデザインを行うといいかと思います。
また、1ページだけもいいので、架空のWebサイトのトップページのデザインを作ったほうがいいです。
「架空の美容院」のホームページをあなたが作ることになったとして、そのトップページのデザインをゼロから作ってみましょう。
ただし、ゼロからと言っても、既存のサイトを参考にすることが非常に大事です。
デザインは「真似」をすることがとても大事です。「真似」をすることで技術を盗めますし、デザイナーとしてより成長することができます。
ここまでやれば、Webデザイナーとして働くための準備は完了です。
求人を探して申し込みましょう。
かなり長くなってしまいましたが、以上が独学でデザイナーになるための方法と手段です。
分かりにくい表現の部分があったりしたと思いますが、その点はごめんなさい。
また、途中何冊か本の紹介をしましたが、もちろんここで紹介した以外の本でも素晴らしい本はあります。
個人的におすすめの本を何冊か紹介しましたが、もしあなたの周りにいるデザイナーが他の本を勧めるのであればそちらを読んでもいいかと思います。
デザイナーになるのは簡単ではありませんが、かといって思ったより難しくもありません。
ここで紹介したステップを1つずつ踏んでいけば、きっとデザイナーになれると思います。
一人でも多くの人がデザイナーになれることを願っています!