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マンガ大賞とは
マンガ大賞は、2008年に始まった比較的新しい賞です。
マンガ大賞は、小説でいうところの本屋大賞と似ています。
出版社などが決める賞ではないので、利害関係などがなく、本当に面白いマンガだけがマンガ大賞に選ばれます。
ノミネートされる漫画は、前年の1月から12月に刊行された単行本の漫画です。
条件として、前年度時点で刊行された巻数が8巻までのものを対象としています。
また、一度マンガ大賞を取った漫画はノミネートされません。
過去のマンガ大賞受賞作は、受賞後売り上げが莫大に伸びる傾向にあります。
また、大賞受賞作は、後に映像化されることが多いです。
漫画家としては、喉から手が出るほど欲しい賞だと思います。
過去の傾向からも分かる通り、マンガ大賞を受賞する作品は本当に面白く、また独特なものが多いです。
自分の知らなかった世界を知ることができます!
一気に読みたくなる漫画ばかりです。
そして何より、読者からの評価も非常に高く、本当に面白いです!
漫画は子供の物だと思っている大人にこそ読んでほしいです。
本当に大人も楽しめる漫画ばかりです!
それでは早速過去のマンガ大賞の受賞作を紹介していきます!
2008年マンガ大賞 『岳 みんなの山』 石塚真一
小栗旬主演で映画化されたので、知っている人も多いのではないでしょうか。
山岳救助隊が主人公の漫画です。
山岳救助ボランティアの島崎三歩と、そこに山岳救助隊の新人としてやってきた椎名久美のお話です。
テーマがテーマなだけあって、非常に感動します。
爆笑したい人にはあまりオススメできませんが、心揺さぶられたい人にはオススメです。
命や死についても考えさせられる名作漫画です。
こちらはすでに完結しています。
全部で18巻です。
2009年マンガ大賞 『ちはやぶる』 末次由紀
こちらは少女漫画です。
主人公は綾瀬千早という女の子で、彼女は競技かるたに命をかけています。
競技かるたの漫画なんてなんか面白くなさそう、と思ったら大間違いです!
熱い漫画です!
スラムダンクなどのスポーツ漫画に非常に似ています。
友情あり、恋愛あり、熱血ありの青春漫画です。
ちなみに『ちはやぶる』は現在もまだ続いています。
2010年マンガ大賞 『テルマエ・ロマエ』 ヤマザキマリ
テルマエ・ロマエは映画化もされ、大々的に宣伝されていたので、もしかしたら日本中の人が知っているのではないでしょうか。
古代ローマ帝国の浴場設計技師が、現代の日本にタイムスリップをしてくるお話です。
(何度も古代ローマと現代の日本を行き来します 笑)
古代ローマの浴場と、日本の銭湯や温泉をテーマにした画期的な漫画です。
純粋に何も考えずに楽しめます。笑いあり、涙ありの漫画で、子供から大人まで誰でも楽しめます!
単行本の章と章の間に描かれているコラムも面白いです。
著者の体験や浴場の豆知識的なことも書かれています。
ぜひ気軽に読んでみてください!
2011年マンガ大賞 『3月のライオン』 羽海野チカ
3月のライオンは、将棋の漫画です。
桐山雫という棋士の成長していくさまが描かれています。
幼い頃に家族を失った桐山雫が、将棋とともにどのように成長していくかが見所です。
いじめの話など、暗いテーマもところどころ出てきますが、爽やかで可愛らしいタッチの絵が、全体的に漫画を柔らかな印象に変えています。
柔らかな感じであるけど、心は揺れ動かされます!
こちらもまだ連載中です。
2012年マンガ大賞 『銀の匙 Silver spoon』 荒川弘
こちらは北海道の農業高校を舞台にした漫画です。
笑いあり、涙ありの青春モノです。
全体的にコミカルな漫画で非常に読みやすいです。
そしてコミカルでありながらも、農業について、食について、命について考えさせられます。
子供の教育用にもオススメの漫画です。
ちなみにまだ連載は続いています。
2013年マンガ大賞 『海街diary』 吉田秋生
こちらは2015年に映画化されました。
鎌倉が舞台です。
三姉妹と腹違いの末妹が一緒に暮らすお話です。
全ての話はもちろん繋がっていますが、オムニバス形式なので、一話読み切りでも比較的楽しめます。
心の繊細さがうまく表現された漫画だと思います。
あまり本流とは関係ないですが、この漫画を読むと鎌倉に住みたくなります 笑
2014年マンガ大賞『乙嫁語り』 森薫
乙嫁語りは、19世紀の中央アジアを舞台にした漫画です。
ちなみに乙嫁は若いお嫁さんという意味です。
第一話では早速12歳の夫と20歳の妻が登場します。
現代に生きる我々からするとびっくりですが、当時はこの年齢は普通のことだったみたいです。
そんな二人を中心に話は展開していくのですが、他にも何人かの乙嫁が登場します。
全体的にゆったりとしたペースで話は進んでいきます。
ストーリー重視の人にはそこまでオススメできません。
しかしこの漫画のすごいところは細部まで非常にこだわっている点です。
特に、絵は素晴らしく、刺繍の細かな柄まできっちり描かれています。
こちらは現在も連載中です。
2015年マンガ大賞 『かくがくしかじか』 東村アキコ
こちらは、女性漫画家の東村アキコさんの漫画です。
東村アキコさんが自分自身をモチーフにした、自伝的なエッセイっぽい漫画です。
美大受験、そこでの生活、就職、漫画家への道が描かれています。
まさに東村さんの人生がこの漫画に詰まっています。
絵画教室の先生である日高先生という人が登場するのですが、この人が信じられないほどのスパルタです。(ネタバレになるといけないのでこれ以上言えませんが。)
その日高先生とのやりとりは非常に素晴らしいです。
全部で5巻という短い漫画ですが、本当に素晴らしくて、号泣します。
ちなみに東村アキコさんは最近話題の東京タラレバ娘の原作者でもあります。
『かくがくしかじか』はオススメの一作です。
2016年マンガ大賞『ゴールデンムカムイ』 野田サトル
こちらは明治時代の終わり頃の北海道が舞台の漫画です。
隠された金塊を探す物語で、アクション漫画と言ってもいいかもしれません。
(ネタバレになっちゃうので、これ以上説明はできません。)
主人公と一緒に行動を共にするのが北海道の先住民族であるアイヌの一族なので、アイヌのことも詳しく書かれていて知的好奇心もくすぐられます。
人情あり、アクションありで非常に面白いです。
三国志の漫画が好きな人にはオススメです。
21世紀最大の傑作になる気がします!
現在はまだ連載中です。
2017年マンガ大賞『響 〜小説家になる方法〜』 柳本光晴
鮎喰響という文学少女を主人公とした漫画です。
題名の通り、小説家、出版業界の話です。
主人公の鮎喰響は、天才的な文学の才能を持っているのですが、その反面、人間的には不器用です。
その鮎喰響が小説家になり出版業界までもを変えていく、という話です。
この漫画の特徴的なところは、登場人物が非常に魅力的なところです。
読めば読むほど引き込まれていきます。
鮎喰響の不器用な様も面白いです。
他のキャラクターもそれぞれが面白い個性を持っています。
個人的にはかなり魅力的な漫画の一つだと思います。
おわりに
今回は歴代のマンガ大賞受賞作を全て紹介してきました。
どのマンガも、テーマが非常に独特で、面白いものばかりです。
正直マンガ大賞を取っているマンガは全部面白く、読んでも時間の無駄になりません。
漫画は子供のものと思っている大人にこそ読んでほしい漫画ばかりです!