SF小説(サイエンスフィクション)は、一度ハマると抜け出せなくなります。
SF小説は他の種類の小説とは全くの別物です。
どのSF小説も独特の世界観を持ち、我々の住む世界とは全く別の世界が描かれています。
また、世界の企業のトップには、SF小説が好きという人が多くいます。
SF(サイエンスフィクション)小説の多くは未来の世界を描いており、それが我々の想像力を掻き立てます。
ただ、その分くせがあるのも事実です。
今回は、初めて読む人にも読みやすく、かつ面白いSF小説をいくつか紹介していきます。
ぜひここで紹介する本から、SF小説の世界に足を踏み込んでみてください!
1、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
初めてSF小説を読む人におすすめのSF小説の一冊目は、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』という本です。
この本はSF界で最も有名なSF小説のひとつです。
それでいてSFを初めて読む人にも読みやすいことで有名です。
この本で描かれる世界は、戦争により放射能まみれになった地球です。
放射能により様々な動物が絶滅したので、そのような世界では生きた本物の動物を飼うというのは誰もが羨むことです。
主人公のリックも、本物の動物を飼いたいと思いながらも、お金がなく人工の電気羊を飼っています。
また、そのような世界では、アンドロイド(人工知能を持ったロボットのようなもの 見た目は完全に人間)を奴隷として扱い、他の星への植民を進めていきます。
そんな中、アンドロイドが脱走し、主人公のリックにアンドロイド狩りの仕事が舞い込みます。
本物の動物を飼うためにお金の欲しいリックは、そのアンドロイド狩りの仕事を引き受けてアンドロイドを狩っていきます。
しかし、アンドロイドといえども知能を持っており、そのアンドロイドを殺すという行為にリックは悩み、、、
というような話です。(ただもちろんこれはこの小説のほんの一部です。)
アンドロイドと本物の人間の違いとして、この小説では感情移入ができるかどうかをあげています。
人間が人間たる所以はなんなのだろう、ということも考えさせられます。
しかし、そんな難しいことなど何も考えず、純粋に小説としても面白いです。
リックがアンドロイドを追い込んでいく、ある意味刑事物としても読めますし、また未来の世界で登場する機械なども非常にユニークで面白いです。ある意味ドラえもんの道具的な要素もあります。
初めてSF小説を読むよ、という人には是非読んでもらいたい一冊です。
2、『夏への扉』
続いて紹介するおすすめのSF小説は、『夏への扉』です。
『夏への扉』も、非常に有名でかつ読みやすいSF小説として知られています。
夏への扉というタイトルの由来は、主人公の飼っている猫です。
その猫は、冬になると、家の中にある様々な扉を開けて回ります。その猫は、その扉のどれか一つが夏へつながっていると信じているのです。
正直、猫好きにはこの小説はたまりません。
猫が好きで、かつSF小説を読んでみたいのであれば、間違いなく『夏への扉』をおすすめします。
この小説では、失恋をした発明家の主人公が「冷凍睡眠保険」の広告に吸い寄せられていくところから話は展開していきます。
いわゆるタイムトラベル物です。
主人公のキャラクターが独特で面白く、また普通のタイムトラベルものとは一線を画しています。
SF的な要素が満載で、読んでいていてワクワクします。
純粋に面白い小説です。
SF小説の中には難解な小説が多くありますが、この本は全くそんなことはありません。
ぜひ読んでみてください。
3、『渚にて 人類最後の日』
続いて紹介するおすすめのSF小説は、『渚にて 人類最後の日』という本です。
この本は、核戦争勃発後の世界を描いています。
放射能により、北半球が壊滅し、さらにその放射能はどんどん南下していきます。
世界の終わりが近づいていく中で人々がどのように振る舞うのか、何を感じるのか、何を考えるのか。
そのような世界で、パニックになる人もいれば、そうではなく普段どおりの生活を送る人も多くいます。家族愛にも溢れた作品です。
悲しい場面もあり、涙なしには読めませんが、それはただの感動の涙ではありません。
どのように説明したらいいのか分かりませんが、この本を読むとどこか悲しく、それでいて落ち着きを得られます。読後感もとても不思議です。
SFらしい一冊です。
4、『星を継ぐもの』
続いて紹介するおすすめのSF小説は『星を継ぐもの』です。
『星を継ぐもの』はSF小説でありながら、本格派のミステリー小説でもあります。
その物語の始まりは、月面調査員がある死体を発見するところから始まります。
そして調査の結果その死体はなんと死後5万年経過していることが明らかになります。
そんな昔から我々と同じような人類が存在するのか。それは我々と同じものなのか。
ということをどんどん明らかにしていきます。
SF要素が散りばめられているのはもちろんですが、ミステリー小説としても非常に面白く、ミステリー好きにはおすすめです。
この本では、人間の本源について考えさせられます。
それでいてミステリー小説のていをなしています。
こんなに面白い小説はなかなかありません。機会があれば読んでみてください。
5、『一九八四年(新訳版)』
続いて紹介するSF小説は『一九八四年』というSF小説です。
この本で描かれる世界は、”ビッグ・ブラザー”が率いる党が支配する世界です。
まるで東西冷戦時代のソ連のような世界です。
非常に恐怖を感じる世界が緻密に描かれています。
こんな世界は怖いと思いながらも、どこかこの世界に似たものが今の我々の世界にも存在しているような気がします。
この本は、よく政治思想と絡めて評価されることもありますが、それらを抜きにしても面白いSF小説に仕上がっています。
一度読むと、結構心にずしりと乗っ掛かり、なかなか忘れられません。
もしかしたら初めてSF小説を読む人向けではないかもしれませんが、是非二冊目、三冊目で手を伸ばしてほしいです。
また、この本は新訳版の方がかなり読みやすいので、もし読むのであれば新訳版をおすすめします。
おわりに
今回は初めてSF小説を読むという人向けにいくつかおすすめのSF小説を紹介してきました。
「一九八四年」を除いた四冊は、初めてSF小説を読む人に是非読んでほしい本です。
どれもSF要素たっぷりでありながら、読みやすく、それでいて非常に面白いです。
是非SF小説の世界に足を踏み入れてください!