このサイトでは何度も述べていますが、デザインはセンスが全てではありません。
もちろんセンスだけでやっていく人もわずかながら存在するのは事実です。
しかし、デザイン力が高いほぼ全てのデザイナーは、勉強によってそのデザイン力を身につけています。
(ここでいうデザイナーとは、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、服飾デザイナーなどあらゆる種類のデザイナーのことを指しています。)
デザイン力は先天的なものではなく、後天的なものです。
デザインの基礎で学ぶべきことは、レイアウト、配色、そして今回紹介するタイポグラフィです。
タイポグラフィとは分かりやすく言うと文字のデザインのことです。
フォントが異なれば、そのもののデザイン、雰囲気は大きく変わってきます。
普段何気なく目にしている文字ですが、それはデザインの重要な一部分なのです。
そんなタイポグラフィは、レイアウトや配色などと同様、独学でもマスターすることができます。
もちろん、デザインの専門学校に行って身につけるのが最も効率は良いですが、デザインの専門学校に通うには莫大なお金が必要になってきます。
そんなにお金を払うことはできないよという人のために、
今回は独学でタイポグラフィを勉強するためのおすすめの本を数冊紹介していきます。
Contents
『タイポグラフィの基本ルール プロに学ぶ、一生枯れない永久不滅テクニック』
まず最初に紹介する本が『タイポグラフィの基本ルール』という本です。
この本は、デザイン初心者が学ぶべきタイポグラフィの基礎がほぼ全て網羅されています。
また、文字のレイアウトについての基礎的な部分に関しても説明されています。
対象の読者がデザイン初心者であるため、デザイナーとしてバリバリ活躍している人にとっては若干物足りないかもしれません。
一方、デザインを学び始めたばかりの人や、駆け出しのWebデザイナー、グラフィックデザイナーにとってはこの本で書いてあることは目から鱗だと思います。
解説は非常に分かりやすく、またどれも実践で使うことのできるものばかりです。
文字の基本、フォントの基本を理論的に学びながらも、実践で使えるような内容になっています。
日本語の書体も英語の書体もどちらも取り上げられており、幅広く学ぶことができます。
タイポグラフィの勉強を今までしたことがないよ、という人はぜひこの本から始めてみてください。
おすすめの一冊です。
『タイポグラフィ・ハンドブック』
『タイポグラフィ・ハンドブック』もタイポグラフィの基礎となる部分が分かりやすく説明されています。
先ほど紹介した本はより体系的にタイポグラフィを学ぶ本で、初めから順番に読んでいく必要がありましたが、
こちらの本はテーマが細かく分けれており、どこから読んでもOKです。
一つのテーマが見開き1ページから2ページで完結しているので、空き時間などにどんどん読み進めていけます。
また、この本は辞書的にも使うことができます。
タイポグラフィを学んでいく途中で分からないことがあったり、デザインをしていく上で文字のことで分からないことがあればこの本を引くことができます。
デザインの本は基本的に大型の本が多いですが、この本は非常に小さく持ち運びもしやすいのが特長です。
手軽にタイポグラフィの基礎を学んでみたい人におすすめです。
『欧文書体2 定番書体と演出法』
続いて紹介する本は、欧文書体(アルファベット)に焦点を当てた本です。
欧文書体と日本語の書体では多くの違いがあります。
もし仕事で使う文字、フォントの多くが欧文書体であれば、この本は非常におすすめです。
欧文書体の成り立ちから、それぞれの文字の特徴などが詳しく解説されています。
また、欧文書体の例が多く載っており、実際に欧文書体を使ってデザインする際にはそのまま使うこともできます。
数多くある欧文のフォントから、使い勝手のいいものや雰囲気ごとのフォントが厳選されて紹介されているので、非常に参考になります。
日本語の文字を多く使うという人は、この本は意味がないので注意してください。
『フォントのふしぎ ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?』
こちらの本では、様々なロゴに使われている文字を例にとり、タイポグラフィの基礎を学んでいきます。
写真も多く使われており、眺めているだけでも楽しいです。
普段何の気なしに見ているロゴですが、そこで使われている文字には全て意味があります。
なぜそのフォントを選択したのか、という部分は感覚の問題ではありません。
ちゃんとその背景には理論、理屈があります。
この本ではその理論、理屈を学ぶことができます。
しかし、この本で取り上げられているのは全てアルファベットです。
和文のタイポグラフィを学びたい人には向かないので注意してください。
『ここちいい文字 ロゴタイプや書体のデザイン手法』
こちらも先ほどの本同様、ロゴの文字に焦点を当て、タイポグラフィの基礎を学んでいくタイプの本です。
パラパラと眺めるだけでも、文字やフォントに関する引き出しを頭の中に作れそうな本です。
この本では120もの例を取り上げ、それをもとにタイポグラフィの最も基礎となるところから学んでいきます。
この本では日本語のロゴを取り上げているので、日本語を多く使うデザイナーはこの本は参考になります。
しかし、タイポグラフィの基礎を初めて学ぶという人にはそこまでおすすめできません。
やはり体系立てて学ぶには、最初に紹介した本の方が向いていると思います。
この本はあくまでロゴに焦点を当てています。
その分楽しく学べますが、タイポグラフィの基礎が網羅されているわけではありません。
その点はご注意ください。
おわりに
今回はデザインの重要な一部分であるタイポグラフィについて見てきました。
レイアウトや配色などについては他の記事で紹介しているのでそちらも参考にしてみてください。
デザイン能力は一度身につければ一生使えるものです。ぜひこの機会に身につけましょう!