ヨシタケシンスケの絵本と言えば、「りんごかもしれない」が一番有名です。
「りんごかもしれない」はヨシタケシンスケのデビュー作であり、代表作と言えます。
想像力豊かでユーモアに富んでおり、子供も大人も楽しめる絵本です。
絵もとてもシュールで面白いですよね。
しかし、ヨシタケシンスケの絵本には、「りんごかもしれない」以外にも非常に面白い絵本がいくつもあります。
どの絵本も子供が楽しめるのはもちろんのこと、大人が読んでも面白い作品ばかりです。
「りんごかもしれない」同様、子供の想像力を掻き立てる作品がいくつもあります。
今回はそんなヨシタケシンスケのおすすめの絵本作品を幾つか紹介していきます。
ではさっそく見ていきましょう!
Contents
1、『このあと どうしちゃおう』
まず最初に紹介するのは「このあと どうしちゃおう」という絵本です。
ヨシタケシンスケの三冊目の絵本です。
なんと、この絵本は「死」をテーマにしています。
ただ、「死」をテーマにしているからといって暗い絵本ではありません。
おじいちゃんが遺書の中で死後の世界を妄想し、それを孫がおじいちゃんの死後に読むという話です。
おじいちゃんの妄想する死後の世界が非常にユーモアに溢れていて、想像力を掻き立てられます。
「死」というテーマをこんな風に扱えるのはさすがとしか言いようにありません。
笑いながら読めますし、それでいて自分の子供に「死」という概念を見つめさせることもできます。
最近読んだ絵本の中ではダントツに面白いと思った一冊です。
2、『ぼくのニセモノをつくるには』
続いて紹介する本が「ぼくのニセモノをつくるには」という絵本です。
これはヨシタケシンスケの絵本の二作目です。「りんごかもしれない」の次に出版された絵本です。
この絵本のテーマは「自分」です。
話の展開としては、面倒臭いことをロボットにやらせるために、自分とそっくりのロボットを作ろうとするというお話です。
自分とそっくりのロボットを作るには、自分のことを知る必要があります。
絵本の中の男の子は自分とは一体何なのかに関して考えを巡らせていきます。
もちろん、ヨシタケシンスケの作品なので、ユーモア満載です!
これは大人が読んでも面白く、また考えさせられます。
この本を読めば、子供が「子供自身」について考えるきっかけになると思いますし、「自分を大切にする」という考えを持つようになります。
子供と大人両方に読んでほしい絵本です。
3、『りゆうがあります』
続いて紹介する絵本が『りゆうがあります』という絵本です。
こちらの絵本では、主人公の男の子がママに対して様々な行動の理由を述べていく話です。
なぜ鼻をほじるのか、なぜ貧乏ゆすりをするのか、なぜストローの先を噛むのか、などなど大人に注意される行動には子供なりに理由がある、という内容です。
この理由(屁理屈)がとても面白いです。よくこんな発想ができるなあ、と感心してしまいます。
男の子を育てていると、特にこの絵本にはいろいろ共感できる部分があると思います。
この本を読むと、子供に対して多少おおらかになれると思います。
そういう意味では大人が読むべき絵本と言えるかもしれません。
もちろん、子供が読んでも笑いながら楽しんで読んでくれます。
ヨシタケシンスケの本を読めば、子供ながらに考える力がつくと思います。
4、『ふまんがあります』
続いて紹介する絵本『ふまんがあります』という絵本です。
この本は、先ほど紹介した『りゆうがあります』の姉妹本です。
『りゆうがあります』では子供が屁理屈を展開する本でしたが、『ふまんがあります』はその逆です。
パパが屁理屈を展開していくお話です。
この絵本では、まず女の子がパパの様々な不満を言います。
なぜ大人は夜遅くまで起きていいのか、なぜお風呂の時間は大人が決めるのか、なぜ弟が悪いのに私が怒られるのかなどの不満をパパにぶつけます。
それをパパが何らかの理由(屁理屈)を無理やりつけて娘に反論するというお話です。
この絵本を読む限り、「りゆうがあります」の主人公の男の子が成長してパパになったみたいです(笑)
「ふまんがあります」のパパの屁理屈はまさに子供そのものです。
その理由がぶっ飛んでいるので非常に笑えます。
この本も「りゆうがあります」同様子育てをするパパ、ママにこそ読んでほしい本です。
もちろん子供も楽しめる絵本です。
まず「りゆうがあります」を読んで、それが面白かったらこの本もおすすめです。
5、『もうぬげない』
続いて紹介するヨシタケシンスケさんのおすすめの絵本は、『もうぬげない』という絵本です。
この絵本は、シャツをぬげない男の子のお話です。
絵本の表紙を見れば分かりますが、シャツを脱ごうとしたら途中で引っかかっちゃった子が、
シャツが一生ぬげなかったらどうなるんだろう、シャツがぬげなくたって暮らしていけるのではないか、ということを妄想していきます。
この絵本はヨシタケシンスケワールド全開です。
上記で紹介してきた本より読みやすく、絵本を読み始めぐらいの子でも全然楽しんで読めます。
他の本ほどテーマがない分、純粋に子供の絵本として笑いながら楽しめます。
6、『なつみはなんにでもなれる』
続いて紹介するヨシタケシンスケさんのおすすめの絵本は『なつみはなんにでもなれる』です。
主人公の女の子のなつみちゃんが、お母さんにクイズを出すお話です。
クイズと言っても、言葉によるクイズではありません。
なつみちゃんが体を動かしたり家にあるものを使って、”何か”のマネをします。
それをお母さに当ててもらおう、というクイズです。
どれも絵が面白く、クスッときます!
そんなの分からないよ!と言いたくなるものばかりで、子供も大爆笑です。
『なつみはなんにでもなれる』も『もうぬげない』同様とても読みやすく、絵本を読み始めの子でも楽しめます。
7、『あるかしら書店』
続いておすすめするヨシタケシンスケの絵本は『あるかしら書店』です。
”あるかしら書店”は本屋さんです。
しかし普通の本屋さんとは違います。あるかしら書店は、”本に関する本”の専門店です。
様々な理由で本を探し求めるお客さんに、特別な本を紹介していくという話です。
月の下でしか読むことのできない本、二つの本を合わせることで初めて読める本、などなど。
ヨシタケシンスケさんの想像力を存分に生かした本がいっぱい登場します。
ドラえもんのひみつ道具的な要素もあり、読んでいてワクワクします。
絵はもちろんシュールで笑えます。
ただ、この絵本に関しては、漢字にルビもなく小さな子が自分で読むのはちょっと難しいです。
読み聞かせで使うのであれば全く問題はありません。
購入する際には注意してください。
おわりに
今回はヨシタケシンスケさんのおすすめの絵本を紹介してきました。
どれも本当にユーモアがあり、想像力が豊かで、それでいて面白い絵本ばかりです。
正直、私が子供の時に読みたかったなあというのが本音です。
こんな絵本を読んで育ったら、きっと想像力豊かに育っていける気がします。
ヨシタケシンスケさんの絵本は大人も子供も楽しめる絵本です。
ぜひ皆さんも子供と一緒に読んでみてください!