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初めての一人旅を決意した大学一年生の冬
今回お話するのは、私が大学一年生の時の話です。
当時大学一年生だった私は、サークル活動以外に、特にやることのない日々を暮らしていました。
夏休みは友達と二人で中国に旅行に行き、英語とか喋れなくても全然海外旅行行けるじゃん、と気づきました。
そうなると、一人旅でも大丈夫じゃないかな、という気持ちが芽生えてきました。
そこで、年末年始に一人で香港とマカオを一人旅することに決めました。
バックパック一つで一人旅を決意した理由
なぜ一人旅なのか、そしてなぜ香港とマカオなのかには理由がありました。
それはある一冊の本です。(正確に言うと、シリーズものなので一冊ではありませんが。)
沢木耕太郎の『深夜特急』。
時間のあるときにこれを読んだのか全ての始まりでした。
『深夜特急』には、著者の沢木耕太郎さんがバックパックで一人旅をした際の実話が描かれています。
バックパッカーの聖書的な存在の本です。
深夜特急の文庫本は全部で6冊あるのですが、読み始めたら止まりませんでした。
臨場感があり、ゾクゾクしたのを覚えています。
そして、『深夜特急』を読んだ人なら誰でも分かると思うのですが、
実際に私も一人旅をしてみたい、という強い欲求が芽生えてきました。
これがなぜ一人旅をしてみたい、と思うようになったかの理由です。
なぜ初めての一人旅が香港とマカオなのか
では、なぜ香港とマカオを選んだのか。
その理由も沢木耕太郎さんの『深夜特急』です。
沢木さんは、ユーラシア大陸を、基本バスだけで横断するということをやってのけましたが、そのスタート地点になったのが香港とマカオだったのです。
大学生だった私はお金がなかったので、もちろんユーラシア大陸を横断することなんてできませんが、そのスタート地点である香港とマカオならいけるのではないかと思い、香港マカオ行きを決意しました。
ヨーロッパに比べれば、飛行機代も安く、物価も安いので、大学生にオススメの場所だと思います。
また、香港とマカオでは英語が通じる、というのも初めての一人旅をする人間にとってはありがたかったです。
もちろん当時の私はほとんど英語なんて話せませんでしたが 笑
そんなこんなで、大学1年生の正月休みを利用して、香港とマカオに一人旅をすることを決意しました。
一人旅 in 香港! 持ち物と泊まった場所 バックパッカーの聖地
飛行機が離陸した瞬間、ようやく一人旅が始まった、という実感が湧いてきました。
テンションを上げるために、飛行機の中ではくるりの曲を聞きながら、沢木耕太郎さんの『深夜特急』の第1巻をもう一度読みました 笑
カバンはこの日のためにバックパックを買いました。
キャスター付きのものだと移動する際に色々面倒臭いですが、バックパックだと移動が非常に楽でした。
バックパックの中には、基本的に下着と歯ブラシ、変圧器、本、寝袋ぐらいしか入れていきませんでした。
余分なものは持って行きたくなかったのと、もし何か必要になったら現地で買えばいいやと思っていました。
何かそっちの方がバックパッカーぽい、という若者らしい考えもありましたが 笑
泊まる場所ですが、これもバックパッカーらしく予約なしで行きました。
寝袋を持っていたので、最悪空港とかに泊まればいいかな、と思っていました。
ただ、一応ある程度安宿の目安はつけていました。
それが重慶大厦(チョンキンマンション)です。
多分今もあると思います。
記憶が多少曖昧ですが、私が泊まった部屋は一泊1500円程度だった気がします。
ネイザンロードに面した重慶大厦(チョンキンマンション)は立地としては最高です。
重慶大厦(チョンキンマンション)の前には大量のアラブ系やインド系の人がいるので、日本で暮らしている私にとっては、多少怖さを感じましたが、全然大丈夫でした。
とりあえず、香港に着いたらそこへ向かい、今晩泊めてくれ、と交渉しました。
重慶大厦(チョンキンマンション)は一つの宿の名前ではなく、建物の名前です。
その建物の中に幾つかの安宿があります。
適当に色々話を聞き、値段を聞き、安い場所を選べば間違いないと思います。
ただ、重要なのが先に部屋の中を確認することです。
言えば全然見せてくれました。
私の泊まった部屋は窓もなく、光なんて全く入ってこない部屋でしたが、寝るだけだったので全然問題なかったです。
シャワーも一応お湯が出たので、大学生の一人旅としては十分でした。
香港のホテルは値段が高いので、重慶大厦(チョンキンマンション)はバックパッカーの聖地です!笑
香港で何をしたか 香港島と九龍島
昔のことなので、この日に何をした、とかははっきりと覚えていませんが、覚えている限りをお話します。
観光できる日数としては5日間あったのですが、6日間のうち3日間は香港、1日は深圳、残りの2日はマカオを観光しました。
香港は、雑多としたザ香港というべき雰囲気のある九龍島と、その向かいの香港島が比較的メインの観光地です。
ちなみに私の滞在していた重慶大厦(チョンキンマンション)は九龍島にあります。
九龍島と香港島はスターフェリーというフェリーで結ばれており、好きな時に行き来することができました。
スターフェリーは片道2香港ドルで乗ることができたので、意味もなく何回も往復してみました 笑
日本円で約30円でフェリーに乗れるのは、さすが香港っていう感じですね。
現在も同様の値段で乗れるみたいです。
フェリーの話は置いといて、実際に香港で何をしたかですが、何もしていません 笑
ただひたすら街の中を歩いていました 笑
ただ、それだけでも楽しいのが香港という街です。
もちろん香港大学に行ってみたり、ロープウェイ的なので香港島の山の方に登って夜景を眺めてみたりもしましたが、それよりもむしろネイザンロードを歩いたりする方が楽しかったです!
本当に様々なものが売っていて、それを見るだけでも楽しかったです。
また、香港は食べ物が非常に美味しかったです。
お金のないバックパッカーの私でも、安くておいしいものにありつけました!笑
夜景も綺麗で、香港島側から九龍島側を眺めた際の景色は今でも忘れられません。
九龍側から香港島を眺めた際の夜景も同様です。
100万ドルの夜景と言われますが、私の場合はスターフェリー代の30円でその100万ドルの夜景を楽しめました!
そんな感じで三日間はあっという間でした。
正直、もっと長く滞在すべきだったなと思います。
(実際、その旅行後にも香港には何度か訪れました。)
香港からマカオへの移動
マカオには、香港から日帰りでも行くことができます。
交通手段はフェリーです。
値段は150香港ドル、日本円で約3000円しないぐらいでした。
現在もそんなに変わっていないようです。
時間は1時間ぐらいで着きます。
マカオで何をしたか 綺麗な街並み、そしてカジノ
マカオといえば、夜の街というイメージを持っている人が多いかもしれませんが、それだけではありません。
街並みが本当に素晴らしいです。
ここ本当にアジアなの?と疑ってしまうような風景が広がっています。
というのも、マカオはポルトガルに占領されていた過去を持っているので、その影響で街並みはヨーロッパ風です。
ひたすら街並みの写真を撮っていました 笑
ただ、マカオに来た非常に大きな目的はただ一つ、カジノ!
マカオには幾つかカジノができる場所があります。
ホテルに隣接したカジノは非常に豪華絢爛で、足を踏み入れるだけでワクワクします。
当時は18歳以上であれば入場することができましたが、現在は21歳以上しか入場ができないので、21歳未満の人は入れません。
私は、1万円分の香港ドルを片手に握りしめ入場しました。
ちなみに、マカオのお金はパタカという貨幣ですが、香港ドルも問題なく使えます。
初めてのカジノで緊張していたのと、ルールがいまいち分からなかったので、最初の1時間ぐらいは他の人たちが遊ぶ様を眺めていました。
次第にルールが分かってきたところで、私もついに参戦を決意しました。
私が遊んだのは、「大小」というゲームです。
マカオのカジノの中で、一番人気のゲームがこの大小です。
ルールはいたって簡単で、3つのサイコロの出る目が、4〜10であれば小、11〜17であれば大です。
もちろん掛け方は大、小以外にもあります。
ルーレットと同じように、ぴったり数字を当てる掛け方、三つのサイコロのうち一つのサイコロの出目を当てる掛け方等々、様々な掛け方があります。
が、基本的なルールは大か小かを当てるだけです。
私は初めてだったので、この大か小かを当てるだけの掛け方をしました。
しかし、気をつけないといけないのは3つのサイコロの出目が全く同じ場合、すなわちゾロ目です。
ゾロ目の場合は大でも小でもありません。
例えば3つのサイコロの目が全て2で、合計6であった場合、たとえ小にかけていてもそれは負けになってしまいます。
そうなった場合、大、小にかけられていたお金は全てディーラーに没収されます。
もちろんゾロ目にも賭けることができます。
私は大か小かゾロ目かに賭けることにしました。
面白いのが、過去の10回分ぐらいの結果が掲示されている点です。
あるテーブルでは8回連続大が出ていました。
そういうテーブルは非常に盛り上がります。
もう一度連続すると信じて大に賭けるもの。
いや、さすがにもう大はないだろ、と小に賭けるもの。
こういう時はみんなの賭ける額も大きくなります。
見ていても手に汗を握りました。
結果はゾロ目。
ため息と怒号が飛び交っていました 笑
確率的にはゾロ目が出る確率は36分の1なのに、それよりも高い割合でゾロ目が出ていたのは、やはりカジノ運営側が儲かるようにいできているからでしょう。
その光景を見ていたので、私はちびちび大か小に賭けながら、何回か連続して大、もしくは小が出た際にはゾロ目にも賭けるという戦法で打って出ました。
ただ、大か小かに賭けるだけなのに、非常に中毒性があります。
家の近くにこんな施設があったら間違い無く廃人になってしまう気がします 笑
結果的にはプラマイゼロぐらいでした。
一時は何倍かに増えましたが、結局欲が出てしまいました。
ただ、プラマイゼロでも、非常に楽しい時間を過ごせました。
ほぼ徹夜でカジノにいたのはいい思い出です。
今行ってもそんな体力はありません 笑
そんなこんなで、マカオから香港に戻りました。
おまけ 深圳編
香港から電車で行くことができるのが、中国の深圳です。
日帰りで行きましたが、特にすることはありませんでした。
想像よりビルがいっぱいあるなあ、という感想だけを持ち、すぐに香港に戻りました 笑
香港に一人旅に行く人は、深圳には行かなくてもいいかな、と思います。
それよりも香港やマカオを楽しんだ方が有意義だと思います。
もちろん個人的には、ですが。
おわりに
こんな感じで、私の初めての一人旅は終わりました。
結局寝袋を使うことはなく、また特別危ない目にあうこともありませんでした。
初めて海外に一人旅を行く前は結構緊張しましたが、着いてしまえば緊張なんて全くなく、ただひたすら楽しかったです!
食べ物も美味しかったし、景色も綺麗だったし、日本ではできない経験もできて、本当に有意義な旅でした!
海外に行けば人生が変わる、なんてことはないですが、それでも多少視野は広くなる、もしくは多少たくましくなるかもしれません。
香港やマカオなら国内旅行とそれほど変わらない値段で行けるので、ぜひ一度機会があれば一人で香港とマカオに旅をすることをおすすめします!
私はこの一人旅がきっかけで、その後いくつかの国を一人旅することになってしまいました。
他の国への一人旅については、また別の機会に話します!