たった今サッカー日本代表の親善試合が終わりました。
前半動きの固かった久保に代わって後半の頭から途中出場したのが本田圭佑です。
そして、今回は途中からインサイドハーフのポジションに入りました。
チームとしてはシリアと引き分けという、そんなにいい結果ではありませんでしたが、
本田圭佑のインサイドハーフでの動きがなかなか良かったので、今日は本田圭佑の適性ポジションについて論じてみようと思います。
本田圭佑はWG(ウイング)向きの選手ではない
ご存知の通り、ハリルホジッチ監督になってから、本田圭佑は右WGで起用されています。
所属していたACミランでも右WGを任されることが多かったです。
現代サッカーにおいて、右WGに左利きの選手が求められる傾向にあるのは間違い無く、左利きの本田圭佑が右サイドを任されるのも一理あります。
左足の強烈なシュートを持っているので、右サイドから切り込んで左足でシュート、というのを監督は求めています。
また、日本代表では、右WGにも守備での献身性が求められています。
本田圭佑はそこまで守備がうまい方ではありませんが、ミランで身につけた献身性は日本代表で出場する際も健在で、その点も右WGで使われる理由の一つです。
しかし、WGというポジションは、スピードも求められます。
そして相手の左サイドバックとの一対一の勝負で勝つことも求められます。
この”スピード”と”一対一”が本田圭佑の弱点です。
本田圭佑はサイドの選手としては圧倒的にスピードが足りません。
また、相手のディフェンスとの一対一でドリブルで抜き去るというのは得意ではありません。
確かに体の強さを生かして前線で起点になれますし、ボールも収まり、ここぞというところの勝負強さがあるのは事実です。
しかしそれらの強みを消してしまうほど、スピードのなさと一対一の弱さは致命的なのです。
ですので、本田圭佑はWGというポジションの適性はないと思います。
もちろんCF(センターフォワード)向きではない
南アフリカワールドカップの際に、本田圭佑はセンターフォワードで結果を残しました。
ここぞというときの勝負強さ、シュート力を考えれば、シュート機会の多いセンターフォワード向きではないか、という意見もあると思います。
また、CFはスピードのない選手も活躍しています。
しかし、本田はオフザボールの際の動きが生粋のフォワードの選手に比べて悪いのが現状です。
足元でボールを収めることはできるが、スペースに走り出してボールを呼び込む動きはできません。
ワントップである以上、スペースに動いてボールを呼び込む動きは不可欠です。
岡崎や大迫はそのようなプレーが非常にうまいので、ワントップでCFを任されるのだと思います。
そのようなプレーが得意でない以上、本田圭佑はCFの適性はないと言わざるを得ません。
本田圭佑はトップ下向きなのか?
ザッケローニ監督は以前、本田圭佑はトップ下の選手だと言っていました。
実際にザッケローニ監督の時代には本田圭佑はトップ下として使われていました。
また、本田圭佑も自分自身はトップ下の選手だと言っています。
確かに、得点力もあり、視野も広くパスもうまい本田は、トップ下の適性はあると思います。
トップ下であれば、スピードがなくても問題ないですし、体の強さを生かしてターゲットにもなることができます。
もしかしたら、本田圭佑はミランの次のチームではトップ下を任されるかもしれません。
しかし、日本代表で考えてみると、トップ下には香川真司がいます。
創造性では香川には勝てません。
また、世界の強豪と戦う際には、香川は必要な選手です。
いくらトップ下の適性があるとはいえ、香川に張り合うのは今の本田圭佑では少し厳しいのではないかと思います。
また、最近ハリルホジッチ監督はトップ下を用いていません。
以前だったら、ボランチ二枚にトップ下一枚というフォーメーションでしたが、
長谷部が怪我をして以降、アンカー一枚、インサイドハーフ二枚というフォーメーションを使っています。
こうなった場合、そもそもトップ下というポジションがありません。
では本田圭佑の適性ポジションはどこなのか。
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本田圭佑の適性ポジションは間違い無くインサイドハーフ
トップ下同様、インサイドハーフにおいて重要なのはパスを散らし、ゲームを組み立てる能力です。
この点は本田圭佑の得意とするところだと思います。
また、インサイドハーフやセントラルミットフィルダー(CMF)では、守備の力も求められます。
インサイドハーフが二人の場合、片方がオフェンシブでもう一方がディフェシブとなる場合が多いですが、そうであっても、二人ともに最低限のディフェンス能力が必要となります。
本田圭佑は体も強いため、インサイドハーフでの守備には問題がないです。
また、以前に比べて守備意識も高いので、その点でも問題はないと言えます。
守備に関しては香川真司よりもいいものを持っています。
また、今日の試合でも見られたように、本田はボールをもらい、そのボールを散らすのが非常に上手な選手です。
インサイドハーフではトップ下や右ウィングに比べてポジションが少し低いため、ボールを奪われると失点に直結する恐れがあります。
本田はボールキープもうまく、その点も心配がありません。
こう考えてみると、やはり本田圭佑の適性ポジションはインサイドハーフだと思います。
もちろんインサイドハーフだとしても香川とのポジション争いはあるかもしれません。
オフェンシブに行く際にはボランチに山口螢か長谷部を置き、インサイドハーフ二枚に本田と香川というのも面白いと思います。
本田の守備がさらに改善されれば、インサイドハーフというポジションは本田圭佑の天職となると個人的には強く思います。
理想を言うと、ミランの次のチームでインサイドハーフを任されるようになってほしいです。
以前とは違うポジションであっても、本田圭佑にはまた世界を驚かせるようなプレーを見せてほしいです!
(もちろん現実問題を考えると、今の所右WGが久保と本田しかおらず、今すぐに本田をインサイドハーフにコンバートするというのは難しいかもしれませんが。)